海を渡った日本人・日系人から学ぶ多文化共生

海を渡った日本人・日系人から学ぶ多文化共生

日曜、八王子国際協会国際理解教育委員会主催「海を渡った日本人・日系人から学ぶ多文化共生」に参加。

前半には日本から移民として海外へ出た歴史を振り返り、後半には、視点を現在に向けて日系また多文化共生の実践や視座をワークショップ形式にて。
講師は、昨年に引き続き、中澤純一先生。

前半は、夏に事前に委員会で研修に伺った横浜海外移住資料館でのエッセンスを凝縮。
明治時代以降、日本から移民として海を渡る当時のこと、戦時中のこと。
どういう思いであったか、紙芝居やカルタを通じて、考えます。
開拓の困難の中、アイデンティティを大切にしながら、文化が交流し新たなものが生み出されていく様など、明らかになります。

後半では、エッセイ「パステウは日系人?」から始まりました。
パステウとは揚げ餃子のような料理。「ブラジル人はパステウを日本の料理と思い、日本ではパステウはブラジル料理だと思っている」という言葉から始まるエッセイ。
日系2世3世が来日する時の思い(1世がいつか帰国をと思いながら帰国できなかった思いを代わりに果たそうと思った)や、あるいは、歴史を知らないことにより、何気ない言葉で国民性の否定につながったり、あるいは、社会での関心の低さが、来日し定住している方々の日本での困難につながっているのではないか、無関心こそが心の溝につながるのではないか、と投げかけるエッセイ。
移民/日系人の友人たちに対する敬意と受容の姿勢で貫かれます。
異端として排除するのではなく、その多様性に目を向け受容していくことが出発点になることを伝えます。
そして、最後、日系「増子利栄氏から学ぶ」として、ライフヒストリーを振り返りました。
日本の社会変化/時代変化を背景に、増子氏がリーマンショックでも日本に踏みとどまり、その後には東日本大震災で支援活動など、二つの故郷を繋ぐ両国への貢献、その恩返しの視点からの行動。
グローバルな人の移動に伴う相互依存関係の視点から、一国内における共生を考えました。
大変有意義なワークショップ。広く皆様に関心持っていただきたいと思います。

中澤純一先生は、中学校/高等学校での社会科教師として実践、森茂岳雄中央大学名誉教授/国際理解教育学会前会長の下大学院で学び、現在、東京未来大学で研究と浜松での取り組みを続けられています。
「パステウは日系人?」内山夕輝(公益社団法人浜松国際交流協会)
https://www.jica.go.jp/Resource/jomm/whatsnew/2022/i8dm0l0000000jiy-att/i8dm0l0000000m0s.pdf

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