八王子国際協会主催「国際理解教育ワークショップ」

土曜日、八王子国際協会主催「国際理解教育ワークショップ」”より良い多文化共生社会をめざして。多文化共生社会における現状や様々課題を「多様性の尊重」と「社会正義の実現」の視点から”にお手伝いとともに参加。講師は、東京未来大学講師中澤純一東京未来大学講師。浜松市において、学校で社会科を教えておられている時に、仕事をしながら森茂中央大学教授のもとで学ばれ、現在国際理解教育に取り組まれておられます。
全部で10のアクティビティ。
各グループに、模造紙が置かれて、今年一年の文字でお互い自己紹介の後、
まず「フェアな社会とは?」ブレーンストーミングから始まりました。
各テーブルに置かれた模造紙に、「フェアな社会とは?」にかかる言葉を書き、それぞれのテーブルを見て周ります。
「フェア(正義)の定義」が示されて、次、「多様性/多文化」「共生」へと考えていきます。
次には、参加者立ち上がって、質問毎に部屋の四隅に移動し分かれるゲーム
簡単な質問
”好きな季節は?”ー春夏秋冬
”目玉焼きには何をつける?”ー醤油、塩こしょう、ソース、その他
”平和な社会はできるか?”ー平和は構築可能、どちらかと言えば可能、どちらかと言えば不可能、不可能 は究極の質問。
それぞれ選ぶもの違うんですね。そして、その理由も皆それぞれ。
一人ひとり多様だということがわかります。同時に、一人の中に様々な側面があることで、様々な人と共通点を結べるのだとも感じたところです。
また、印象的だったのは、マジョリティカードとマイノリティカードのアクティビティ。輪になって、参加者それぞれに1枚づつカードが配られます。カードには表が書かれていて、左側に書かれている言葉を司会者が言ったら、右側に示されている動作をするというゲーム。想像できるでしょうか。
最初、カードの中身は開示されていません。そうした中でゲームが始まりました。
「とぶ」という司会者からの合図に応じて、自分のカードを見て、動作を始める。多くの人は「ぴょんぴょんジャンプ」を繰り返し始めました。そうした中で、少数の人が「走る」動作をしている状況。こういった質問が4つ位続きました。
振り返りの中で、配布されたカードには2種類あって、多くの枚数が用意されているカードを手にした人と、数枚のカードを手にした人に二分されていたことが明かされます。そして、数枚のカード(マイノリティカード)を手にした人に対して、どんな気持ちだったか、聞くと、その回答は、
「他の人と違う仕草をしている中、不安を覚えた」「もしかして自分が間違えているのではないかと思い、多数の人の仕草を合わせた」「とりあえずカードの指示通りにした」また、カードの中の指示の一つには、違う行動の人を指差すというカードがありましたが、「それをされて嫌だった」という感想が述べられました。
ここで述べられていることは、決して架空の話ではなく、これが現実で起きているということです。非常に重いことだと思いました。
その後に、”マジョリティの特権”という状況を身近な状況から示されます。
例えば、右利き、左利き。
駅の自動改札の仕様が右利きになっていること。右利きだと、腕を交差させないと通れない状況ということ気づかないものです。右利き用のハサミでは、刃のかみ合わせの関係で左利きの人は紙が切れないとか。マジョリティには、無意識に享受している特権がある、ということを意識化することの必要性。
同時に、マジョリティとマイノリティは、常に入れ替わるということ。
そして、お隣さんは外国人、郵便受けの名前に「ダシルバ」とあるのを見ただけで、町会お知らせをポルトガル語にして投函するも返事がないという状況の4コマまんがが示され、この後の続きを考え、寸劇をするというアクティビティ。このダシルバさんは、日本で育った方で、ポルトガル語は理解できない方だったわけですが。先入観が引き起こしていること、また、直接のコミュニケーションの重要性を体感します。
数多くの体感アクティビティを重ねながら、
フェアの定義、多文化共生の定義、八王子の統計/現状、浜松市での取り組み(1908年以降日本から移民、1990年日系2世3世など日本へという歴史の流れをマンガでわかりやすく図解したりしている住民向けのかわらばん含む)と俯瞰も提示。
最後に、ソーシャルアクション(自ら学ぶこともソーシャルアクションの一つ、直接支援、コミュニティを作る場づくり、政策アクションetc)の示唆があり、一人ひとり振り返りを書いて、閉じられました。
マジョリティとマイノリティは、項目により入れ替わるものであることを、改めて認識することが、多様性の受容につながるということ。
マイノリティに置かれることの心理的なプレッシャー。
マジョリティは、数だけではなく、社会の中での価値観の正当性をも強制しがちであるけれども、決してそれが唯一の価値観ではないということを、改めて意識して生きることが必要と改めて思うところです。
フェアな社会、公正な社会、多様性を尊重される社会ということは、
どんな側面においても、それぞれがそれぞれの個人の選択ができる社会。そして、それは、互いに受容しあえる社会ではないでしょうか。
私は、そうした社会を目指したいと思います。
日本は生きづらいと思う人が多い社会。
受容する力、寛容が失われていることにも懸念し、変えたいと思います。

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