【自民党は結局変わらない】

2021.10.2コラム

さとう由美

自民党総裁選が終わった翌朝は、思いのほか、反応が薄い朝でした。岸田総裁が立候補決意で表明していた新自由主義に対する疑義は、私自身有している問題意識と重なる所ではあります。
レーガン、サッチャー、日本なら中曽根、小泉時代に提唱された改革の歪み、格差拡大する構造を是正していかなければなりません。市場と政府の関係の捉え直しは進んでおり、これは今や世界的な潮流の中にあり、菅政権が竹中平蔵を持ち出し、自助を強調、ひと昔前からのアップデートされていない所からは一歩抜け出したのかもしれません。
しかしながら、問題は、人事にも端的に現れているように、岸田総裁という存在は、安倍元首相清和会の影響を受けて生まれており、そういう旧態依然とした力学に拠って立っているという所にあります。決戦投票も安倍元首相の思う筋通りに落ち着いたというほかありません。自民党は結局脱却できない。
また、外交もハトの宏池会が、タカに食べられなければよいのだが、という心配もある中、そういうことが、国民の手から離れて、ある一つの党の内部で動いてしまう政治構造も問題です。
安倍→菅→岸田と譲り渡しが、国民の意思表示の機会なく、行われています。選挙には様々な機能がありますが、未来を見据えてのビジョンは勿論、有権者からの振り返り評価も大切な機能の一つです。そういう意味で、安倍・菅政権に対する政策評価の機会を、岸田総裁という看板で、うやむやに、ぼやかしてしまってはならないのではないでしょうか。
パンケーキ。スーツで食べるお好み焼き。そういう記事が受けるのか?有権者が知りたいことは、そこ?

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